心のノート
「心のノート」
というと,以前に文部科学省から児童全員に配布された道徳資料を思い出す方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし,今回は別の心のノートについて書いてみようと思います。
クラスの人数が多くなれば多くなるほど,一人一人とのコミュニケーションはどうしても少なくなっていきます。
担任が一人ですので,ある程度は仕方がないです。
しかし,担任にとってはクラス数十人の中の一人であっても,子供にとっては自分の担任は唯一無二の一人ということになります。
なので,コミュニケーションは減っていくほど,
もっと先生に話を聞いてほしいという不満や,
私のことなんか先生はあまり見ていないっていう不満が
増えてくることが多いです。
休み時間におしゃべりしたり,授業中のコミュニケーションも大事なのですが,何か子供たちとつながるためのアイテムが必要になります。
作文や日記,アンケート用紙など,きっと先生方はいろいろな方策をとっているのではないでしょうか?
僕は利用したのは「心のノート」
です。この「心のノート」というネーミングは響きがいいので勝手に使いました。
B5のノートを安く買ってきて,裁断機で横半分に切ります。そうするとB6サイズのノートができます。それを「心のノート」にします。
これを,交換日記風に使っていきます。日記と違うのは,学校で書かせるということです。いくつかの約束事を子供たちに話します。
これは「心のノート」です。先生と君たちの心をつないでいくための大事なノートです。
表示には「心のノート」と氏名を書きます。イラストを描いたり,シールやマスキングテープなどで飾ってもいいです。
書くときには「テーマ」を出しますので,一番上に日付とテーマ,そして本文を3行以上,できたら10行書いてください。
先生に言いたいことや聞きたいことがあるときは,「テーマ」以外のことを書いていいです。その時は「先生に言いたいこと」などというように自分でテーマを書いてください。
先生は,必ず全員のものをみて返事を書きます。でも,返事が短くなることもあります。質問などには必ず答えます。
同じような実践をされている先生方もいるかもしれません。この実践を続けるこつは
学校で書かせる(欠席者は家でも可)
あまり長く書かせない
表示のデザインを自由にする
返事は長く書かない(もちろん内容によります)
教師の負担になるのは当然なのですが,負担になりすぎては続きません。自分が続けられる状態をキープするのが大切です。返事がたまって,何日も書けないような状態ならやり方を見直すかやめたほうがいいです。
これは,継続することが第一です。
この「心のノート」から児童の悩みや,心の中の葛藤などを知ったことが数限りなくありました。先生方も,児童理解に苦しんでいる場合は,試してみてください。
ではまた!