プロオンライン家庭教師 五条

教員をやめたあと オンライン家庭教師をやっています

小学生のSNSに関する指導をどうするか

小学生にもSNSの利用が当たり前になってきました。

数年ほど前までは,ア〇ーバブログなどで,連絡をとりあっている高学年の児童がいましたが,少数派でした。

現在は,LINEなどを利用している児童も増え,自分のスマホをもっていなくても,ゲーム機のDM(ダイレクトメッセージ)やVC(ボイスチャット)を利用して,連絡を取り合う姿が当たり前になってきました。

先生方からはこんな声が聞かれることがありました。

家で許可しているSNSやDMなのに,トラブルがあると結局学校に連絡が来て,学校が対処することになるんだよね。でも,学校でLINE禁止です!なんていうのは,現実的ではないし,難しいよね。

SNSに関するトラブルは増える一方です。SNSを使ったいじめなども増えています。どのようにしたらいいのでしょうか?

禁止もできないし,トラブルも防ぎたい

完全に解決するのは難しいのですが,ある程度家庭に判断を任せる方法として以下のものをここ数年続けてきました。

 

担任してできるだけ早めの段階で,SNSの利用に関する指導を行います。(外部の指導者を招くのもいいと思います)

その後子供たちに,DMについての指導を行い,家庭にもその指導内容を学年だよりなどで連絡します。お便りに書く場合は,以下のように書きました

 

学校でSNSの使い方についての指導を行いました。特にDMについては,トラブルが増えてきていますで,DMを送る前には必ず送信内容を保護者の皆さんでチェックをお願いします。

 

どうでしょうか?(笑)

実際に,子供たちが送る前にすべて,保護者に見せるなんていうことはできないのはわかっています。これは,

DMについては,保護者の責任でお願いしますよ!

という学校の宣言です。

このように宣言することによって,保護者が子供たちのDMをチェックしやすくなります。やはり,SNSの指導の主体は家庭であると考えます。

もちろん,親に任せっきりということではないですし,指導は継続します。何かトラブルがあれば対応します。しかし,指導の主体は保護者であるという一線は崩してはいけません。

 

この指導に関しては,さらにいいものがあるようでしたら是非教えてほしいと思います。

ではまた!

 

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スマホ

 

 

 

小学校教諭がオンライン家庭教師します みんなおいで! 学校が苦手 勉強嫌 どんな子でも 小学校全科

 

 

心のノート

「心のノート」

というと,以前に文部科学省から児童全員に配布された道徳資料を思い出す方もいらっしゃるのではないでしょうか?

しかし,今回は別の心のノートについて書いてみようと思います。

 

クラスの人数が多くなれば多くなるほど,一人一人とのコミュニケーションはどうしても少なくなっていきます。

担任が一人ですので,ある程度は仕方がないです。

しかし,担任にとってはクラス数十人の中の一人であっても,子供にとっては自分の担任は唯一無二の一人ということになります。

 

なので,コミュニケーションは減っていくほど,

もっと先生に話を聞いてほしいという不満や,

私のことなんか先生はあまり見ていないっていう不満が

 

増えてくることが多いです。

 

休み時間におしゃべりしたり,授業中のコミュニケーションも大事なのですが,何か子供たちとつながるためのアイテムが必要になります。

 

作文や日記,アンケート用紙など,きっと先生方はいろいろな方策をとっているのではないでしょうか?

 

僕は利用したのは「心のノート」

です。この「心のノート」というネーミングは響きがいいので勝手に使いました。

 

B5のノートを安く買ってきて,裁断機で横半分に切ります。そうするとB6サイズのノートができます。それを「心のノート」にします。

 

これを,交換日記風に使っていきます。日記と違うのは,学校で書かせるということです。いくつかの約束事を子供たちに話します。

 

これは「心のノート」です。先生と君たちの心をつないでいくための大事なノートです。

表示には「心のノート」と氏名を書きます。イラストを描いたり,シールやマスキングテープなどで飾ってもいいです。

書くときには「テーマ」を出しますので,一番上に日付とテーマ,そして本文を3行以上,できたら10行書いてください。

先生に言いたいことや聞きたいことがあるときは,「テーマ」以外のことを書いていいです。その時は「先生に言いたいこと」などというように自分でテーマを書いてください。

先生は,必ず全員のものをみて返事を書きます。でも,返事が短くなることもあります。質問などには必ず答えます。

 

同じような実践をされている先生方もいるかもしれません。この実践を続けるこつは

 

学校で書かせる(欠席者は家でも可)

あまり長く書かせない

表示のデザインを自由にする

返事は長く書かない(もちろん内容によります)

 

教師の負担になるのは当然なのですが,負担になりすぎては続きません。自分が続けられる状態をキープするのが大切です。返事がたまって,何日も書けないような状態ならやり方を見直すかやめたほうがいいです。

これは,継続することが第一です。

 

この「心のノート」から児童の悩みや,心の中の葛藤などを知ったことが数限りなくありました。先生方も,児童理解に苦しんでいる場合は,試してみてください。

 

ではまた!

 

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ノート

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新出漢字の覚え方

小学生で習う漢字は1026文字です。

3年生以上は毎年200字程度の漢字を学習していきます。

 

 

自分は子供の頃,漢字の学習が大嫌いでした。

学校ではどのように習ったのかは全く記憶がありません。

 

ただ,家に帰ってからの宿題で漢字が出ると嫌で嫌で仕方がありませんでした。

一つの漢字を30個書くとか何行分書くとか,先生に言われたので仕方なくやっていましたし,それが漢字の学習なんだろうなと信じていました。

ところが,漢字のテストになると全く覚えていないのです。

「自分には漢字を覚える才能がないのかな」

「自分は記憶がないのかな」

などと,自己肯定感は落ちるばかりです。

今思えば,あの学習法,あまり意味がなかったような。

ノートの1列ずつ漢字を書いていくのですが,子供なりに工夫して書いていました。

 

まずは「へん」を縦にずっと書いていく

次に「つくり」をずっと書いていく

 

これが,一番効率的で,速度もあがるし,終わり次第遊びに行ける

そう思っていました。

ところが,最大の欠点があったのです

 

「覚えられない」(笑)

 

今は,新出漢字を学習するときには,次のように話して指導しています

 

新しい漢字を覚えるとき たくさん書いただけでは覚えられません

人間のいろんな感覚を働かせると,しっかり覚えられます

 

覚え方で大事なのは声を出しての「そら書き」です

 

そら書き

先生と一緒に,黒板に書いた文字に対して,人差し指を向けながら,声を出して空書きしていきます。

例えば「山」という漢字を学習するとして,

「いち,にーい,さん,やま!」

と,大きく指を動かして,そして大きな声でやります。

目と指と声と,そして脳と フル回転させることによって覚えることができます。

 

その後,子供たちの様子をみながらいろんなバリエーションでやります

「先生と一緒に!」

「先生はやらないので皆さんだけで!」

(漢字の一部を隠して)「皆さんだけで!」

「自信がある人だけ目を閉じて」

「この列の人だけ」

(黒板の文字を少しずつ消しながら)「皆さんだけで!」

 

などと,次々とやっていきます。

ある程度できるなと思ってから,漢字ドリルに指でなぞり書きをさせて,その後書かせます。

 

この指導を毎日少しずつやっていきます。一日2個でもいいですし,一日おきに4個でもいいでしょう。漢字だけは早めに終わらせておき,その後はミニテストなどで練習を続けることによって,相当漢字の力はついていきます。以前2年間担任したクラスでは,漢字テストはほぼ全員が90点以上でした。

 

指導の要点は

目をつぶって指書きできるようになるまでは書かせない

 

ということになります。

もちろん,子供たちの能力には様々な個性がありますので,融通を聞かせたり,方法を多少変更して飽きが来ないようにする必要はあるかもしれません。

 

子供たちも,点数がとれてくると,やる気もでてきますし,どんどん新出漢字を覚えようと努力を始めます。

予習として家でそら書きをしてくる子。漢字ドリルを何回もやる子。

 

子供たちが,自分にあった方法で学習するというのが一番いいとは思います。でも,学校での漢字学習のスタートはある程度,固定してやったほうがいいと思って指導してきました。

 

ではまた!

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漢字ドリル

 

 

 

 

 

 

どうぞ ありがとう の継続

例えばテスト用紙やプリントを配布するときには,どのようにしていますか?

先頭の子供にその列の枚数を渡していますか?

そして次の人にまわすのでしょうか?

渡された子供の作業を整理してみます。

 

プリントをもらう

一枚自分の分をとる

残りを後ろの人にまわす

 

という三段階ですよね?

 

もしかすると,

「どうぞ」「ありがとう」というような言葉を言うように指導している先生も多いのではないでしょうか?

 

プリントをもらう

「ありがとう(ございます)」という

一枚自分の分をとる

「どうぞ」といって

残りを後ろの人にまわす

 

という5段階を踏んでいるのではないでしょうか?

 

最初はいいのですが,徐々にめんどくさがったりして適当になっていうことがあります。

 

ここは,学級経営上しつこく指導する必要がある部分です。

 

人に何かをしてもらったら「ありがとう」という

何かを渡すときにはだまって渡さない

 

これは人と人とのコミュニケーションの練習には絶好の場なのです。

この場面は,一年間に少なくとも300回以上はあります。逃してはいけません。

先生は,できるだけ丁寧に子供たちにプリントを渡しましょう。

もちろんアイコンタクトをしっかりしましょう。

 

先生が大事にしていることは子供たちには必ず伝わると思います。

 

僕が最終的に指導していくのは

 

プリントをもらう(アイコンタクトしながら)

「ありがとう(ございます)」という

一枚自分の分をとる

「どうぞ」といって

残りを後ろの人にまわす(アイコンタクトしながら)

 

という指導を目指していきます

強制的にやらせてもいいですし,学級の状態によっては,少しずつ褒めながら進めていくのもいいと思います

 

ただ,担任はこれを大事にしています

というメッセージは伝え続けていきたいですね

 

プリントの提出はまた違う機会に

 

ではまた!

 

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テスト

 

 

 

 

 

席替えはくじ引きではやらない

学級担任をしていると,座席に悩むことがある。

特に四月の最初は大変困る。子供のことはよくわからないし,だれが視力が悪いのかもわからない。

よくやるのが

 

「名簿順」

 

である。

情報がないので,ある程度は仕方がないのはわかるのであるが,何の配慮もしていないので失敗することも多い。一週間ぐらいですぐに変更の必要がある。名前を憶えやすいという利点もあるが,名簿順であってもなくても,覚えるときは覚える。(名前の覚え方についてはいずれ述べたいと思う。)

 

今までで一番うまくいった方法は

 

旧担任に頼む

 

であった(笑)

 

しっかりと頭を下げて頼むのである。もちろんその旧担任がその学校にいることが前提であるが,これが一番うまくいく。それだけ,児童理解が席替えには必須なのである。

 

以前はくじ引きで座席を決めていたこともあった。

今思えば無謀なことをしていたもんだ。

 

視力の配慮だけでなく,

身長

子供たち同士の相性

前任者からの引継ぎ

保護者同士のトラブル歴

 

など,配慮すべきことが山ほどある。

それを,くじ引きの神様に任せるのは怖すぎる。

 

じっくりと考えて決めていきたいのである。

紙に児童名を書いて並べてみたりもしたが,2か月に一度,それをやるのは正直面倒だ。

あまり残業もしたくないので,ここは,Excel様に頼むことにしていた。

 

僕が使っていたエクセルファイルは

「てつ」さんという方が作ってくださっていた,

「座席表」というフリーソフト

いろいろなものを試したが,これが一番使いやすい

 

エクセルで座席表!早い、かんたん、きれい!! (fc2.com)

 

名簿をExcelにコピペするだけで,準備完了。

その後は,名簿番号を入力するだけで,座席表ができあがっていく。

座席表作成フリーソフトを利用していない人も,一度は試してみるといいと思う。

 

これを使いながら時間をある程度かけて,じっくりと決めていきたい。

一番大事なのは人間関係だが,担任により大事にするところが個性があっていいと思い。

大事なことは,くじでやったり子供たちに決めさせたりしないことだ。

 

担任の責任で,全力で決めていったらいいと思う。

 

4月の,子供たちの机の号数合わせについてもいずれ話したいと思う。

 

ではまた!

 

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座席表

 

 

 

 

授業の延長は学級崩壊の入り口

他のクラスの様子を見ていると

 

休み時間なのにまだ授業をしている

給食のスタートが遅い

妙に下校が遅い

 

などということに気が付くことがあります

そういう先生に限って,熱心なのになかなか学級経営がうまくいっていない,子供が落ち着かない傾向があります。

 

また,研究授業などを見に行く機会もあるのですが,時々,授業を延長している先生を見かけます。

 

話し合いが盛り上がってしまった。

予定のところまで進まなかった。

 

などという理由があるのかと思います。

結論を言います。

 

授業の延長は,学級崩壊の原因の一つです。

クラスの子供たちは,授業が楽しくても時計は気にしています。

 

早く終わんないかな…

また延長…

遊びに行きたいな…

 

はじめは先生に気を使って,黙っていますが徐々に態度に表します。

 

絶対に授業を延長すべきではありません。きりが悪くても切りましょう。

研究授業でも,そこでやめましょう。

終わらなかったのは,計画が悪いか,授業の進め方が悪かったわけなのです。45分間で勝負すべきです。

 

時間を守らない先生が「時間を守りましょう」

などといっても,聞くわけがありません。

徐々に信頼を失っていきます。

学級崩壊への入り口が見えてきます。

 

仮に,授業を1分延長してしまったとします。

授業開始を1分遅らせることを宣言し,きちんとあやまりましょう。

 

「授業がのびてしまってごめんなさい。次の授業は〇〇分から始めます。」

タイマーをまわして,休み時間の確保を明らかにするのもいいでしょう。

 

時間を守るということを大事にしている先生のクラスの子供たちは,時間を守ります。

 

もし遅刻をしても,きちんとあやまるしつけができます。

 

「先生は,授業も大事だけど君たちの休み時間も大事だと思っています。」

「授業がきちんと追われるように全力で頑張っています。」

「君たちも,きちんと授業が始められるように協力してください。」

 

こういう積み重ねが,子供たちとの信頼関係を生みます。

 

休み時間の担任の過ごし方などについては,また機会をあらためます。

 

ではまた!

 

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時計

 

 

 

音読カードやめました

音読というのは学力をつけるために大変効果があると言われています。

僕もずいぶん前から,家庭学習用の音読カードを作成し毎日の家庭学習や自主学習に取り入れてきました。

 

読んだ日

評価

感想

家の人のサイン(または印)

などという感じだったかと思います。

子供たちは一生懸命に取り組み,何枚もその様子を重ねていく子も増えてきました。

ある年から 

音読カードを家庭学習にするのを辞めました

きっかけは,ある女の子の筆箱の中を見てしまったことです

その子の筆箱の中には,印鑑が入っていました

おそらく,保護者のサイン用です

その子の保護者はあまり協力的ではなかったので,きっと子供に捺印を任せていたのでしょう。

保護者が忙しい家庭があるのは十分わかっていましたし,ある程度の代理捺印は黙認してきました。しかし,この様子では毎日きっと自分で捺印していたのだと判断しました。

 

翌年から,音読カードを家庭学習にするのはきっぱりやめました。

その代わり,朝学習のときの音読を増やしたり,国語の時間の音読を増やしました。

 

どのような理由であろうと,

「子供の不正を促す」

指導は辞めようと思った出来事でした。

 

音読のさせ方については違うところで書きたいと思います

 

ではまた!

 

 

 

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音読